ピックルボールの中でも特に重要なのが “キッチン（Kitchen）” と呼ばれるエリアのルールです。
正式名称は Non-Volley Zone（ノンボレーゾーン）。
ミスやフットフォルトにつながりやすく、初心者から上級者まで必ず知っておきたい重要ルールです。
この記事では、キッチンの意味・ルール・よくある誤解・反則例・戦術的な使い方まで、わかりやすく徹底解説します。
1. キッチン（ノンボレーゾーン）とは？
コート前方にあるネットから 7フィート（約213cm） のエリアがノンボレーゾーンです。
このゾーンが「キッチン」と呼ばれています。
キッチンの目的
- ネット際の“スマッシュ合戦”を防ぐ
- 初心者でもラリーが続きやすいゲーム性を保つ
- 戦略性を高めるためのルール
2. キッチンで絶対に守らないといけない基本ルール
① キッチンに入って“ボレー（ノーバウンドヒット）”は禁止
- キッチンに足が入った状態でボールをノーバウンドで打つ
→ 反則（フットフォルト） - 手を伸ばしてキッチン上でボレーするのはOK
→ 足がゾーンに入るかどうかが基準
② ボレーの“勢い”でキッチンに入っても反則
- ボールをノーバウンドで打った後、
バランスを崩してキッチンに入ってしまった - 打った後の勢いでラインを踏んでしまった
→ これらもすべて反則
打った瞬間だけでなく、一連のボレーの動きも判定に含まれる点が重要です。
③ キッチンに入ること自体はOK（条件つき）
× ボレーをしている最中・ボレーをした直後はキッチンに侵入してはダメ
○ バウンドしたボールを打つためにキッチンに入るのはOK
④ キッチンのラインも“キッチン扱い”
ラインを踏むと、キッチン内に入ったとみなされます。
3. よくある違反例（実際に起きやすいミス）
ケース1：ボレーした時、つま先がラインに触れていた
→ 反則
ケース2：ジャンプしてキッチンの外からボレーしたが、着地がキッチン内
→ 反則
（ジャンプ中にどこにいたかではなく、“着地地点”で判定）
ケース3：ボレーした後、すぐにキッチン内に入っても良い？
→ 反則
一度 完全に身体の勢いが止まるまでキッチン内への侵入は禁止
ケース4：相手のドロップショットを取るためにキッチンに入った
→ OK
バウンドした後にボールを打てばOK
4. キッチンルールの戦術的な使い方
① キッチンラインに立つのが基本戦術
前衛プレーで主導権を握るため、
キッチンラインを支配することが勝利に直結します。
② キッチンラインに立つための“ドロップショット”
相手のキッチン内に返球するドロップショットは、
自分がキッチンラインに到達するために有効なショット。
③ 相手との駆け引き“ディンクショット”
キッチン内で行うショートラリー。
突然のスピードアップ、アーンやATPなどはピックルボールの醍醐味。
5. キッチンで多い“誤解”と正しい理解
誤解①：パドルがキッチンに入るとダメ？
→ 足が入らなければOK （ただしパドルをキッチンに落としたり、キッチンに触れたらNG）
誤解②：ジャンプすればどこでもボレーできる？
→ 着地地点がキッチンなら反則
誤解③：パートナーがキッチン内にいてもボレーできる？
→ ボレーするプレーヤーがキッチンの外ならば、パートナーはキッチン内にいてもOK
6. キッチンに関するルールのまとめ
- ボレー中および直後にキッチンへ入るのは全て反則
- バウンドしたボールをキッチン内で打つのはOK
- キッチンラインはキッチン内の扱い
- 打ったあとの勢い・ジャンプの前・着地もすべて判定対象
7. よくある質問（FAQ）
Q1. キッチン内でスマッシュはできますか？
バウンドしたボールであれば OK
Q2. キッチンから出た瞬間にボレーしてよい？
可能です。ボールを打つ瞬間にキッチン外にいればOKです。ただし、ボレー後の勢いでキッチンに触れるとフォールトになります。
Q3. キッチンの活用でダブルスの戦術は変わりますか？
大きく変わる
→ いかにしてラインに並ぶか、相手をキッチンから遠ざけるか、などキッチンラインが基準
8. まとめ
ピックルボールのキッチンルールは、
ただの“禁止エリア”ではなく、ゲームの面白さを作る中心的なルールです。
サードドロップ → キッチンラインに立つ → ディンキングやボレー → 相手を崩す
この攻防がピックルボールの醍醐味とも言えます。
この記事の内容を押さえておけば、
キッチンラインでの駆け引きが一気に楽しくなります！
コメント